理念は焦っても生まれない(経営理念と向き合う)
24時間365日戦える営業マンを作りあげます。ホームページコンサルタントの山田直毅(なおたか)です。
企業理念、ミッション、ビジョン、戦略、戦術・・・。このようなキーワードがピラミッド型に描かれた図をたびたび目にします。
私は、学生の時に、この図と出会いました。自分のこともよくわからず、自分勝手に生きている頃でしたので、図の意味を理解することはできませんでした。
サラリーマンの時にも何度かこの図を目にしました。社会に出ると少しずつ意味がわかってきます。意味がわかり始めると、副作用が出てきます。自分が働いている会社の理念ってなんだろう?ビジョンなんかないじゃない。だいじょうぶか、この会社・・・。
経営者になると、この図と向き合って自問自答を始めます。うちの会社、理念なんてないじゃない。ミッションって何?ビジョンがなかったら倒産しちゃうの?戦略と戦術って何が違うの?悩みの種です。
スタッフは「社長、経営理念ってあるんですか?」と質問にきます。そう、あの時の自分のように。理念を掲げず、手をこまねいていたらスタッフに愛想を尽かされてしまうかもしれない。焦りますよね。
しかし、焦って決めてはいけないのです。
経営理念はにわかに湧き出てくるものではありません。
私どものような小規模企業においては、経営者の理念が経営理念になることがほとんどです。ですので、経営者の行動理念が明確にならないと、経営理念として掲げることができないのです。
私は数年前失敗をしました。22時ころから放送されているビジネスマン向けのテレビに刺激を受けて「理念が大事だ!」「ビジョンが大事だ!」と思い込み、無理に経営理念を創りだそうとしたのです。
その結果、自分自身の行動理念を理解していないのに、にわか理念を創りだしてしまいました。経営理念として掲げてみたものの結局うまくいかず、かえって会社の中をギクシャクさせてしまいました。
経営理念をひねり出して、そこに自分を合わせていくのは大変です。経営理念は毎日、いつなんどき口にしても「しっくり」くるものでなければなりません。
「理念」は焦っても生まれません。しかし、あなたの中に、すでにあるものなのです。自分自身の行動理念がわからない方には、それが見えていないだけなのです。